一泊二日で燕岳に登りました。
一日目は標高1450mの登山口から標高約2700mの燕山荘まで、距離約5.5km 標高差約1260mを5~6時間の行程です。
燕山荘でのテント泊をはさみ、二日目は山頂へ向かったのち折り返し下山しました。
確か第二ベンチと第三ベンチの間。まだ周りの山が高く見える。
第一ベンチには水場があるので、ボトルを持参しました。
ただし、蛇口やパイプなどで整備された水場ではなく浅めの綺麗な川!!なのでボトルでは汲みづらく、「こういう時は手ぬぐいを浸して絞ると簡単に採水できるんだよ…」と落乱知識を披露しておきながら肝心の手ぬぐいを持っていないというお約束ムーブをしてしまいました。
あとアメンボ(の仲間?)が頑張って流れに逆らって泳いでおり、なぜこんな流れのところに…!と思わず儚むなど。
ここの水は混じりけも雑味もなくめちゃくちゃ美味しいのですが、登山道の序盤に位置するため汲んだ水は道中で尽きてしまうのが難点です。
イワカガミ(googleレンズ先生調べ)
眺望がどうなるか、雲の動きにやきもきしながら登ります。
ナナカマドの新芽
13:30
標高2350mの合戦小屋でお昼
おにぎり二個と豚汁
前の晩に炒めて冷凍した豚バラと豚汁の具のパックを温めて小袋の味噌汁を入れる!
食料計画はまだ任せてもらえないのでアレですが、持ち込みの工夫を考えるのめちゃくちゃ楽しそう…まず自分のバーナーが欲しい。
そしてこれまでの最高到達点が雲取山山頂(2017m)なので、もうこの時点で記録更新
まだ残雪が多いのでここからはチェーンスパイクを装備して登ります。
昨年は雪蹊の残る北海道の山(6月下旬)に軽アイゼンで挑み酷い目に遭ったので雪の斜面を恐れていましたが、整備の賜物で安全に通行できました。
登ってきた道を振り返ったところ
目的地の山荘を北斜面下から見たところ
わずかに平らになったところにテントが立っているのですが、思ったより切り立ったところにありちびりました。
森林限界を超えハイマツが茂る道に。
雲に隠れていた槍ヶ岳が見えてきました。
名の通り、槍が天を衝いています。かっこいいのでたくさん撮りました。
15:00
山荘に着くとすぐ燕岳山頂がお目見え。
岩とハイマツの緑と雪の塩梅が絶妙〜…
小屋泊も魅力的ですが(山小屋ではまず信じられないくらいご飯が美味しいらしい)テント泊なので設営。
この雪がずるんと行かないか不安でしたが大丈夫でした。
これは に先生からいただいたヒトデくん
槍ヶ岳、大天井岳までの縦走路
18:30
日没までに晩御飯
メスティン炊きのご飯に鶏と夏野菜のトマト煮込み
前の晩に鶏ももと玉ねぎを炒めて冷凍したパックと下処理したナスとピーマンを持ち込み、常温保存可のトマトソースで煮込む…めちゃくちゃ美味しかったけど強風でみるみる冷めていった…熱、儚い。
デザートに杏仁豆腐もありましたが、雪の上で冷やして朝ごはんに回しました。豪華すぎる
日没と飛行機雲
日が暮れはじめると寒すぎて人間なぞ活動できないのでさっさとテントに引き上げます。
なんとここバリバリ4Gなので普通にツイッターに写真を投稿したりなどして過ごしました。
…
周りの酒盛り(?)もお開きになった頃、ゲロロロロ…という音がテント脇を通過。
「蛙?」「いるわけないじゃん!」などと言っていると父からライチョウの目撃情報が入る。
↑ライチョウを探せ!
雄の鳴き声は蛙っぽい。
安曇野の夜景と星
撮影性能が良くないのもあり補足ですが、夜の風景は肉眼でないと捉えられない光の揺らぎがあってとても綺麗でした。標高差と距離と風によって空気の密度がばらつき、屈折率が変わることでまたたくようにみえる…んだったような気がします。確か。
初めて夜景という夜景を見たのは遥か昔の函館山で、なぜ一定の光を放つはずの光源で夜景がまたたくのかをきいたのもその時だったな…
雲取山でも夜景と星空がみれましたが、林があったのでこれだけ広範囲に夜景をみたのは函館山以来かもしれない。
…
寒すぎて(氷点下)山荘のトイレに往復するのもそこそこに、持ち込んだ御本を拝読するなどして就寝。
翌朝4:30頃
残念ながら雲が厚くこのあと雨になるため、ご来光はこの一筋のみ。
バーナーを持っている父が起きないので二度寝。
この条件下では日が出るか湯を沸かすかしないととてもではないが行動できないので、人間って大したことないな…と思っていました。(くそでか風評被害)
またもや父によるライチョウ速報で起床。私が寝ている間に我々のテントを除いて撤収&下山した上に天候が回復して活発に行動したようです。
写真は撮り忘れましたが朝ごはんはホットケーキと目玉焼きと魚肉ソーセージと杏仁豆腐。
雌のライチョウ
撤収作業をしていたら目の前にひょっこり現れた雄
縄張りに侵入した雄だったので、どこからともなく颯爽と現れた縄張りの主にしばらく追いかけられていました。
ライチョウは歩行性で飛ぶイメージがなかったのですが、飛ぶときは普通に飛んでました。あのフォルムで!?
この縄張り争いは山荘のブログにも書かれていて、山荘のスタッフさんもライチョウって飛ぶんだ…(意訳)となっていて笑いました。おもしれ〜いきもの…
逞しく愛らしいいのち、繁栄してくれ…
山荘と頂上の中間地点
稜線は晴れのおかげで暖かく、汗ばむと冷たい風が気持ち良い
イワヒバリ
かなり山荘周辺で満足していたので、頂上を目指すピークハントはあっさり塩味でした。
このあと下山ですが、本領というか登りの五倍大変で久々にヒイヒイ言いながら下りました。写真撮る余裕もなかったのでこれで終わり!お昼ご飯はラーメンを食べたものの消費が激しくて途中でガス欠になるなど…マルちゃんずばーんにんにくうまぶたしょうゆはめちゃくちゃ美味しい。下山して地元に着いてからはからあげ定食もりもり食べました。
足の指の保護に問題があるので靴下を見直さないとな…というのと秋山に向けて私もバーナー欲しいし、バーナーもう一台あればご飯の選択肢も広がる…
低山専門だったはずがどんどん沼に引き込まれている気がしないでもないですが、いつの間にか登山歴も三年目になりました。次の目標は悲願の利尻岳!
今年の夏も山で仕事ですが、昨年以上に熊を警戒することになるので眺めるだけになりそうです。